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【CSSアニメーション】transitionのイージングにease-inやease-outを適当に設定するのはやめましょう

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はじめに

この記事は普段transition-timing-functionの値に
なんとなくeaseease-inease-outease-in-outを設定している方に読んでいただきたい内容になります。

アニメーションが苦手という方も、
この記事で紹介する6つのポイントを抑えることで
普段気づいていたけど対処法がわからなかったアニメーションの違和感の解消方法を学んでいただければ幸いです。

イージングの種類や性質

まずはCSSで使える代表的なイージングの種類と、イージングの強弱について説明します。

CSSで使える代表的なイージングの種類

代表的なイージングは全部で25パターンあります。
とても多い印象を受けたかと思いますが、
イージングとしては、実は8種類だけです。
また、本記事は下記のイージングを元に説明していきます。
何となく、「これだけあるのかー。」くらいで見てください。
※cubic-bezier(キュービックベジェ)の値などはひとまず覚える必要はありません。

easing.scss
$linear:cubic-bezier(0.250,0.250,0.750,0.750);$easeInSine:cubic-bezier(0.47,0,0.745,0.715);$easeOutSine:cubic-bezier(0.39,0.575,0.565,1);$easeInOutSine:cubic-bezier(0.445,0.05,0.55,0.95);$easeInQuad:cubic-bezier(0.55,0.085,0.68,0.53);$easeOutQuad:cubic-bezier(0.25,0.46,0.45,0.94);$easeInOutQuad:cubic-bezier(0.455,0.03,0.515,0.955);$easeInCubic:cubic-bezier(0.55,0.055,0.675,0.19);$easeOutCubic:cubic-bezier(0.215,0.61,0.355,1);$easeInOutCubic:cubic-bezier(0.645,0.045,0.355,1);$easeInQuart:cubic-bezier(0.895,0.03,0.685,0.22);$easeOutQuart:cubic-bezier(0.165,0.84,0.44,1);$easeInOutQuart:cubic-bezier(0.77,0,0.175,1);$easeInQuint:cubic-bezier(0.755,0.05,0.855,0.06);$easeOutQuint:cubic-bezier(0.23,1,0.32,1);$easeInOutQuint:cubic-bezier(0.86,0,0.07,1);$easeInExpo:cubic-bezier(0.95,0.05,0.795,0.035);$easeOutExpo:cubic-bezier(0.19,1,0.22,1);$easeInOutExpo:cubic-bezier(1,0,0,1);$easeInCirc:cubic-bezier(0.6,0.04,0.98,0.335);$easeOutCirc:cubic-bezier(0.075,0.82,0.165,1);$easeInOutCirc:cubic-bezier(0.785,0.135,0.15,0.86);$easeInBack:cubic-bezier(0.6,-0.28,0.735,0.045);$easeOutBack:cubic-bezier(0.175,0.885,0.32,1.275);$easeInOutBack:cubic-bezier(0.68,-0.55,0.265,1.55);

CSSの場合は、
transition: opacity 0.3s cubic-bezier(0.39, 0.575, 0.565, 1);
のように記述しますが、本記事はSCSSで記述することを前提で説明します。

上記のような変数をSCSSで記述すると
transition: opacity 0.3s $easeOutSine;
となります。

イージングの値も何が設定されているかわかりやすいですね。

イージングの強弱

イージングにはSineQuadCubicQuartQuintExpoCircBackの8種類あり、
下記のようにSineが一番緩やかな変化となり、Expoにいくにつれてだんだん急激な変化となります。
この順番はとても重要です。しっかり覚えておきましょう。

Sine(もっとも緩やかな変化)
Quad
Cubic
Quart
Quint
Expo(もっとも急激な変化)

また、下記は特別なイージングです。

Circ(Expoよりもイージングの余韻が長い)
Back(一度バウンドするようなイージング)

個人的には簡易なバウンドはBackを使用しますが、
こだわりのあるバウンドを出したい場合は、CSS animationを利用します。
オノマトペでいうと「ト〜ン、トン、トトン」と言ったアニメーションなどです。
(CSS animationに関しては後日記事をUPDATEする予定です。)

イージングに関しては下記の参考サイトをご確認ください。
イージング関数チートシート

では本題に入っていきます。

心地良いアニメーションに近づくための6つのポイント

この6つのポイントはとても大切です。
これを意識することで、違和感のない心地良いサイトのベースが作れます。

opacity、colorには余計なイージングをつけない

ポイント:opacityやcolorには $linear$easeOutSineをつけましょう。

心地悪さを感じやすい一つが、opacityやcolorに余計なイージングがかかっている場合です。
早速BadとGoodを紹介します。

See the Pen opacity_color by seiya kato (@mokichi) on CodePen.

A、B、Cのボタンのうち、どのボタンが心地悪いと感じましたか?

正解は「B」です。
心地悪いボタン「B」には $easeInOutQuartが設定されています。
ボタン「A」には $easeOutSine
ボタン「C」には $linearが設定されており、
それぞれdurationは 0.3sが設定されています。

ボタン「C」はイージングが無い$linearが設定されているため、体感はボタン「A」に比べてゆっくりに感じます。

このようにopacitycolorbackground-colorなどは、変化させるイージングを $linear$easeOutSineにすることで自然に変化させることができます。

マウスオーバーでアニメーションを待たせない

ポイント:マウスオーバーのdurationは 0.25s〜0.45s

例えば、ボタンの色を反転させるようなアニメーションの場合、マウスオーバーしてからアニメーション完了までにかかる時間が長いと、ユーザーにとってアニメーションが終わるまで待たせている状態になります。

この、待たされるという感覚に気づく事は非常に大切です。

秒数に幅を持たせている理由としては $linear$easeOutSineで体感速度が異なるためです。
気持ち遅い・早いと感じた場合はdurationを 0.05sずつ増減してみると良いです。

ただ、すべてがこのdurationに収めないといけない。というわけではありません。
ここで意識することは、触れてみてユーザーが待たされている感覚があるかどうかという事です。

See the Pen delay_duration by seiya kato (@mokichi) on CodePen.

リンクAのtransitionの設定
- テキストはopacity $linear 0.3s
- 連動するサムネイルのscaleアニメーションはtransform $easeOutCubic 1.8s

リンクBのtransitionの設定
- テキストとサムネイルのduration、easingはそれぞれ同じ値の$easeOutCubic 1.8s

と指定しています。

AB共にサムネイルだけの値で見ると待たされているに当てはまります。

Aのマウスオーバーは、ユーザーとしては表示される文字に対しては待たされた感覚が無いため、
サムネイルの拡大アニメーションが続いていたとしても、不快には思わないのです。

マウスアウトも意識する

結論:マウスアウトのアニメーションも待たせないよう、別々のdurationを指定する

前述したマウスオーバーでアニメーションを待たせないでは、あくまでマウスオーバーのみにフォーカスしました。
左右のバナーを行き来すると、フォーカスアウトした画像がぬるっと動いていて気になります。

マウスアウト = フォーカスから外れる事です。
フォーカスから外れた要素は、目についてしまうアニメーションを避けるべきです。

See the Pen focus_duration by seiya kato (@mokichi) on CodePen.

ここでのポイントは、フォーカスアウトした要素は気にならない速度で元に戻すことです。
今回はtransition: transform 0.6s $easeOutCubic;という設定で余韻を多少もたせながらサムネイルを元のサイズに戻しています。

transition allは使わない

ポイント:opacityやcolor系とtransform系はイージングを分ける

とてもよくあるパターンかと思います。
allは一括で設定することができてとても便利ですが、
opacityとtransformを同時に指定すると、違和感のあるアニメーションになりがちです。
今までまとめて記述している方は下記のように指定するようにしましょう。
カンマで区切って別々の指定をします。

transition: all 0.8s $easeOutQuint;
↓
transition: color 0.3s $easeOutSine, transform 0.8s $easeOutQuint;

下記のようにopacityやcolor系などの同じイージングを指定しても違和感のないものはallを指定しても問題はありません。

a{color:blue;background-color:blue;transition:all0.3s$easeOutSine;&:hover{color:white;background-color:red;}}

急激な変化のあるeaseInOutXxxxは使わない

ポイント:transform系はeaseOutXxxxをベースにする

easeInOutXxxxは波を打つようなイージングになりがちです。
スクロール時に下からコンテンツがせり上がるようなアニメーションにはeaseOutXxxxが自然なアニメーションになります。

See the Pen easeOutXxxxx by seiya kato (@mokichi) on CodePen.

ブレーキをかけたようなアニメーションにしたい場合はeaseInXxxxにすると「キュッ」と止まる印象になるため、案件によって使い分けます。

しっくりこない時はイージングを自作する

ポイント:InとOutのベジェ曲線をそれぞれ変える

$easeInOutClientのようにクライアント専用のイージングを作ることで、
オリジナルなイージングを設定します。

例えば、easeInは多少イージングをかけ、easeOutはかなり余韻をもたせたい。といったイージングは代表的なイージングには無いため、自作してしまったほうがサイトに合ったイージングを設定することができます。
自分はよくcubic-bezier.comというジェネレータを利用しています。

cubic-bezier.com

まとめ

簡単ではありますがアニメーションのポイントを紹介しました。
説明した6つのポイントを意識することで、少なくとも違和感の無いアニメーションを実装できるようになれます。

まだまだ伝えたいことはたくさんあるので、この記事は少しづつアップデートしていきたいと思います。

一緒に感覚を備えていきましょう。


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